【カンヌ国際映画祭グランプリ受賞のJホラー】
カンヌ国際映画祭シーズンなので、グランプリを受賞した日本映画を紹介。
かつて、日本は古典芸能×映画のマリアージュがカンヌで喜ばれていた。演劇の拡張として奥行きを持たせた作風が外国人に好かれたのであろう。
そのジャンルの中で、画の圧だけで押し切った作品がこれだ。
雪女や耳なし芳一などといった有名なホラー話を各40分近くかけて描く。
じっくり、じっくり描いていくのだ。
おいしくなれ、おいしくなれと。
扉も、正気を失ったかのように、ギィィと開く、風が吹き荒れ、雨も降り、業火が揺らめき、霊体が通り抜ける。この職人芸を前に、物語云々言っている場合ではない。アメージング!と叫びたくなるのだ。
とにかく、亡霊の空気感、儀式から感じる魔力に、霊を信じないブンブンであっても魂が抜きとられそうになりました。