紅梅シュプレヒコール

ロッキー・ザ・ファイナルの紅梅シュプレヒコールのレビュー・感想・評価

ロッキー・ザ・ファイナル(2006年製作の映画)
4.2
長きに渡って描かれてきたロッキーシリーズも遂に完結

今作は年老いたロッキーが再びリングに立つ姿を通して勇気と感動を私達に与えてくれるロッキー物語の締め括りとして相応しい一作

物語はエイドリアンの逝去という悲しい訃報から始まり、引退後のロッキーの生活が描かれていきます

亡きエイドリアンを想い悲しむ老いたロッキーの姿は悲壮感があり、時の残酷さを感じさせる導入となっています

しかし、ロッキーは不屈の精神までは失っておらず、再びボクサーとしてリングに立つことを決意する場面は感動的です

ロッキーのテーマ曲がかかるトレーニングシーンも久々なので気分が上がりました(4、5には無かった)

最後のファイトシーンを実況中継のように演出しているのも、劇でありながらも実際の試合のような臨場感が出ており見応えがありました(出演者も役者でなくプロを使っている)

サブプロットとして機能している息子ロバートとの関係の再構築も前作よりも上手く描かれており、2人の想いをぶつけ合う場面は胸に迫ります

あと、今まで中々鬱陶しい存在であったポーリーが今作ではロッキーを支える重要なキャラクターとして立ち回っているのも良かったです(それでいてちゃんとポーリーらしさも健在です)

今作は1作目を踏襲している演出や展開が多いので、1作目を忘れてしまっている方は改めて復習してから観るとより楽しめると思います