しゅん

緑の光線のしゅんのレビュー・感想・評価

緑の光線(1986年製作の映画)
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ヴァカンスを楽しみたいけど、お肉は嫌い、ヨットも嫌い、ナンパされるのも嫌い、だけどひとりでいるのは嫌というとてもめんどくさい女の子の話。こじらせるっていうの言い回しはこのデルフィーヌのためにある。そんな女の子の夏の日々をカレンダーをめくるように一日づつ綴っていく。友人たちや家族との会話が突然分断して次の日の話に移っていくその唐突さが癖になる。
『緑の光線』ってタイトルが途中まで全然内容と関連性ないのかと思いきや、ご老人たちの会話を立ち聞きする場面で明らかに。その話に引き寄せられて現れるラストシーンの美しさは見事すぎる。会話シーンと太陽の沈む姿、二つの映像のモンタージュが強引すぎるけどその胡散臭さを含めて素晴らしい。
後半に登場していくヌーディストのスウェーデン人(かどうかは結局わからない)の女の子、すごくいいキャラでナンパしてくる男たちのやりとりが笑えた。あれを楽しめないのは明らかにデルフィーヌが悪いと思うぞ。
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