りょう

トレーニング デイのりょうのレビュー・感想・評価

トレーニング デイ(2001年製作の映画)
3.8
 この作品が劇場公開されたころに、麻薬捜査官を描いた「NARC ナーク」というジョー・カーナハン監督の作品がありました。なかなか面白かった記憶がありますが、なぜかこの作品は観ないままでした。
 タイトルからすると、先輩が捜査の極意を新人に伝授する“日々”を描いた物語だと勘違いしていましたが、“Training Day”って、ちゃんと単数形になってました。午前5時から翌日の午前0時過ぎころまでの2人を中心にした1日の顛末を時間軸どおりに描いていますが、新人のジェイクを連れまわす先輩のアロンゾの言動が謎めいていて、予想のできない展開です。
 まったく予備知識なく観ましたが、まさかこんなダークな展開だったなんて…、素晴らしい脚本でした。
 汚職警官といえば、先日は「日本で一番悪い奴ら」を久しぶりに観ましたが、日本が誇る北海道警察もLAPDにはかないません。やっていることのレベルとか品格とかが桁違いです。過去には「L.A.コンフィデンシャル」という汚職警官ばかりが登場する傑作もありました。
 警察官を主人公にした作品で必ず登場する堅物の上司とかだけじゃなく、そもそも警察署すら登場しないような、刑事ドラマにしてはユニークな作風でした。それにしても、麻薬捜査の初日から修羅場を経験してしまい、これからジェイクはどんな刑事になるのでしょうか。
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