元夫のDVから逃れるためオクラホマのモーテルに逃げたアグネスがそこで出会ったピーターに惹かれる、しかしピーターは虫に支配されていると陰謀に取り憑かれていてアグネスも感化されるようになっていく映画
ピーターを演じたマイケル・シャノンが歯を自分でくり抜きボロボロになっていくシーンはマシニストのクリスチャン・ベイルを彷彿とさせるものがある
アグネスを演じたアシュレイ・ジャッドもそんなズタボロに壊れていくピーターを否定しきれない人間的弱さを見事表現していた
終盤、二人の視点になりカメラがグラグラ揺れ絶望的状況をこれでもかと視聴者に伝えてくる演出も印象的
人は追い詰められるとここまで狂ってしまうのか、ウィリアム・フリードキンという監督の作家性が全面に押し出されていてとても素晴らしい怪作だった