ハレルヤ

卒業のハレルヤのレビュー・感想・評価

卒業(1967年製作の映画)
3.7
優秀な成績で大学を卒業するベンジャミン。知り合いの中年女性のロビンソン夫人の誘惑に乗り不倫関係になる。しかし親の進めでロビンソン夫人の娘であるエレインとデートをした事で、彼女に惹かれてしまう。複雑な関係に悩まされながらも彼女への想いを貫こうとする青春恋愛映画。

名優ダスティン・ホフマンの出世作であり、ラストシーンがあまりにも有名な本作。ちゃんと見るのは今回が初めて。正直一歩間違えたらただのヤバいストーカーの映画。物語もこれモラル的にどうなんだと思うほど。

そんな映画なのにしっかり見れる作りになってるのも、やはりダスティン・ホフマンの力が大きい。序盤は真面目一辺倒だったベンジャミンが終盤ではエレインを追い求めてひたすら全力疾走。キャラクターの幅を見事に体現。

ベンジャミンを誘惑するロビンソン夫人にはアン・バンクロフト。劇中ではベンジャミンとロビンソン夫人は当然親子ほどの年齢差の設定ですが、ダスティンとアンは実際6歳差。それなのに違和感が無いのは流石。

そして本作を語る上で欠かせないのがサイモン&ガーファンクルの音楽。主題歌のサウンド・オブ・サイレンスをはじめ、劇中を彩る彼らの音楽はまさしく本作の完成度をより一層引き上げるもの。音楽の影響力を実感しましたね。

ラストの結婚式場で花嫁を奪還するのも今見たら使い古されたベタな演出ですが、その礎を築いたのが本作。107分なかなか楽しめました。
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