ノットステア

卒業のノットステアのレビュー・感想・評価

卒業(1967年製作の映画)
3.9
○NHKBSプレミアムシネマ紹介文
大学を優秀な成績で卒業したものの、焦燥感と不安にかられる青年ベンジャミン。ベンは、幼い頃から知り合いだったロビンソン夫人との情事に身を委ねるが・・・。ダスティン・ホフマンが一躍スターとなり、マイク・ニコルズ監督が、みずみずしい映像と、コメディータッチの絶妙の演出でアカデミー賞を受賞した青春映画の傑作。「サウンド・オブ・サイレンス」「スカボロー・フェア」などサイモン&ガーファンクルの名曲も大ヒットした。



○感想
卒業シーズンだし。いつか観ようと思ってたし。随分前に録画してたやつ。ついに観た!

感動はなかったし、あまりおもしろいとも思えなかった。
ただ、なんか惹き込まれた。。。画面の切り替わりとか良かった。特に夏休み。短時間で時間の経過を表現するのが上手だった。ベンジャミンを同じ画角で映してるのに周りが変化している感じ。

「サウンド・オブ・サイレンス」けっこう好きだけど、この映画で使われているとは知らなかった。
冒頭、空港にて動く歩道で歩かないベンジャミン。常に画面の右端。「サウンド・オブ・サイレンス」が流れる。この曲が流れるだけで何か辛いこととか寂しいこととかあったのかな?と思ってしまう。最後降りるときだけ画面の右から左へ動く。
今度、動く歩道で「サウンド・オブ・サイレンス」聴いてみたいわ。
他の曲も知ってる!あ、「ミセス・ロビンソン」ってこの映画が由来なのか!!!

1937年生まれのダスティン・ホフマン。『卒業』は1967年の映画。大学卒業したばかりにしては大人びてるなぁと思ったけどそりゃ大人だった。
ダスティン・ホフマンの出演作はこれまで、『大統領の陰謀』と『レインマン』のみ観たことがある。え、今(2024/3/25)86歳なの!?もっと若い世代だと思ってた。。。でもそりゃたしかに、ロバート・レッドフォードの1個下だもん。そりゃそうだわ。。。

以下、あらすじ( )は感想

















○あらすじ
飛行機で帰郷するベンジャミン。
冒頭、変わりたいとつぶやくベンジャミン。
優秀なベンジャミン。陸上選手。新聞部長だった。
卒業記念パーティー。みんなからチヤホヤされる。

ロビンソン夫人が車で家まで送ってと言う。車を貸すと言うベンジャミン。鍵を渡す。ロビンソン夫人は運転できないと言う。仕方ない。送るかと思うベンジャミン。ロビンソン夫人は鍵を金魚の水槽に投げ入れる。ベンジャミンは鍵を水槽から取る。二人は車へ。(なんで送ってもらおうとした人が鍵を水槽に投げ捨てんねん!)
ロビンソン夫人の家に到着。車の扉を開けてもらうまで降りる気がない様子のロビンソン夫人。ベンジャミンは降りて回って助手席の扉を開ける。明かりをつけるまでついてきて。

ロビンソン夫人はベンジャミンに酒を進める。背中のファスナーをおろしてと言う。
ロビンソン夫人「私の年齢はあなたの2倍よ」(ロビンソン夫人役のアン·バンクロフトはダスティン・ホフマンの6つ上で当時36歳。。。)
誘惑していないわと言いながらベンジャミンが魅力的。ロビンソン夫人は裸を見せつける。
そこにロビンソン夫人の夫が帰宅。
ベンジャミンは下で酒を飲んでいたフリをする。ロビンソン夫人の夫はベンジャミンをもてなす。ベンジャミンは来週で21歳。
肩の力を抜いて。今年の夏は楽しむといい。きみはモテそうだから。

自宅の屋外プール。スキューバダイビングの格好。(画面観てると苦しくなるような映像。。。)

後日、ベンジャミンはロビンソン夫人を誘う。ホテルで待ち合わせ。
ホテルのバー。ロビンソン夫人、マティーニを飲む。

緊張しまくり挙動不審のベンジャミン。

夏休み。逢瀬。笑顔なし。虚しく過ぎ去る日々。家の屋外プール。

大学院は?父親が気にかける。
母親は毎晩どこに出かけているのか気にしている。
ロビンソンの夫は、娘のエレーンが戻ったら連絡してやってほしいとベンジャミンに言う。

いつもベッドに直行。たまには話がしたい。億劫そうなロビンソン夫人。話題はロビンソンの夫。ロビンソン夫婦は寝室が別。一緒に寝ることもない。ではなぜ結婚したのか。妊娠したから結婚した。
娘のエレーンの話は嫌がるロビンソン夫人。絶対にエレーンを誘わないでと忠告するロビンソン夫人。(電気を消してるから真っ暗な画面。右上だけ外の光で明るいけど動きはない。たまに電気をつけるけど。会話だけで惹き込まれる。)
なぜか。娘の相手には不足だからだとベンジャミンは考える。
ベンジャミン「地獄へ落ちればいい。後ろめたくないとでも?とんでもない。こんな酒飲みとつきあうなんて。僕が来るのは退屈しのぎだし。こんな最低な行動は初めてだ。二度と来ない。」
ロビンソン夫人は娘のエレーンとベンジャミンが合わないと思ったと言う。不足だなんて思ってない。
ベンジャミンは動転してたと、あなたが好きだから来ていると言う。
エレーンとは会わないと約束する。

エレーンが家に帰る。

ベンジャミンに両親がエレーンと会うよう勧める。そのつもりはないベンジャミン。両親はロビンソン一家を招けばいいと言う。
それは困る。ベンジャミンはロビンソンの家に行く。怒っているロビンソン夫人。
ベンジャミンとエレーンのドライブデート。
荒い運転。エレーンのことも気遣わずさっさと歩く。ストリップ劇場。エレーン泣く。
このデートは親に強制された。だから本心じゃないとベンジャミンはエレーンに話す。ベンジャミンはエレーンにキスをする。
車の中で二人はハンバーガーを食べる。
大学卒業後、はめを外さなきゃという強迫観念があったとベンジャミンはエレーンに話す。
仲良くなる。
二人はベンジャミンとロビンソン夫人がいつも会っていたホテルに行く。偽名を使っていたが、その名でいろんな人から声をかけられるベンジャミン。慌ててホテルを出る。
ベンジャミン「エレーン。君が好きだ」「初めて気を遣わずに一緒にいられる人だ。今までの人生はゴミだ。意味がない。ごめん、もう帰ろう」
エレーンはベンジャミンが誰かと会っていると気づく。結婚してる人とだと見抜く。
エレーン「もう終わったの?」
ベンジャミン「そうだ」
エレーン「よかった」
ベンジャミンはエレーンを家まで送る。
ベンジャミン「明日も会える?」
エレーン「いいわ」
ベンジャミン「昼間にドライブでも」
エレーンは本気。

翌日。車で、大雨の中エレーンを待つ。
乗ってきたのはロビンソン夫人。
ロビンソン夫人は娘に二度と会わないでと言う。もし会ったら、エレーンにすべてを話す、と。
車を止め、ベンジャミンはロビンソンの家に行く。エレーンに会う。ベンジャミンはエレーンに裏口から逃げるように言う。しかし、ロビンソン夫人が来る。自分が会っていたのはロビンソン夫人だとエレーンに伝える。出て行ってとエレーン。
ロビンソン夫人「Good-bye、Benjamin」

ベンジャミンは両親にエレーンと結婚すると言う。だがまだエレーンには放していないともいう。僕の気持ちは硬い。正直彼女は僕のことを嫌っているとも。両親驚く。ちょうどトーストが焼ける。

ベンジャミンは、彼女の通う大学に行く。その大学近くにアパートを借りる。エレーンを追いかける。動物園。
エレーンには恋人がいた。
エレーンはベンジャミンがロビンソン夫人を襲ったと思っている。ベンジャミンはぎゃくだと説明する。叫ぶエレーン。
アパートの管理人が叫び声を聞いて来る。ベンジャミンに向かって、出ていってくれ、お前は嫌いだと管理人。

出ていこうとするベンジャミン。行かないで、先の見通しがつくまではとエレーン。

ある夜、エレーンはベンジャミンのもとへ。キスして、と。
ベンジャミンは結婚する?と聞く。わからないと答えるエレーン。
自分の気持がわからず困っているエレーン。
結婚するんだとベンジャミン。
その日はそこでエレーン帰宅。

エレーンは動物園にいた彼とも結婚すると言っていることをベンジャミンに話す。

ベンジャミンは明日結婚する?明後日?と。

ベンジャミンは指輪とハナタバを買う。アパートに帰る。そこにいたのはエレーンの父。
エレーンの父「おれに何か特別な恨みでもあるのか?おれが何か言ったか、それとも何かしたか」「暴力はなくても話はできる」
ロビンソン夫婦はベンジャミンのお陰で離婚する。
ベンジャミン「奥さんと僕のしたことは何の意味もない。握手と大して変わりません」
ロビンソン「握手だと。妻の評価はそんなものか」
ロビンソンは訴えると言う。娘に会ったら逮捕させる、と。
お前はゴミだ最低だ変態だと言ってロビンソンは去る。

エレーンは退学していた。
エレーンからベンジャミンへの手紙。父が激怒してる。愛してても結婚は無理よ。

ベンジャミンはエレーンの実家の部屋に忍び込む。ロビンソン夫人がいる。警察を呼ばれる。
エレーンの結婚式に呼べなくて残念だとロビンソン夫人。
警察到着。ベンジャミンは家を出る。

結婚相手の友人から式場を聞く。
かっ飛ばして向かう。途中、ガソリンスタンドで電話を借りる。調べたとき電話帳ビリビリに破きまくってる。焦ってる。結婚相手の父親の働いている産婦人科に電話。牧師のふりして結婚式場を聞く。
ガソリン入れないからガス欠。
走って向かう。
到着。
エレーンと新郎が誓いの口づけ。
ベンジャミン「エレーン!エレーン!エレーン!」
周りの人たちはベンジャミンに向かって何か言ってる。
エレーン「ベン!」

ベンジャミンを捕まえるロビンソンを振り払う。
ロビンソン夫人「もう遅いのよ」
エレーン「行くわ」
ベンジャミンは十字架を振り回す。
十字架をで扉を防ぐ。
ベンジャミンとエレーンは笑って逃げる。

二人は手に手を取って教会を飛び出し、バスを止めて乗る。
バスの後部座席に座る。2人を不思議そうに観る乗客たち。