大映京都　川口松太郎の原作を、依田義賢が脚色。伊藤は早川雪洲の存在に注目。伊藤作品二本に出演。本作はその一本。舞台は南米の日本人街。悪徳日本人を殺してしまった雪洲、恋人の五十鈴は、産まれてくる子のために自首して、と言う。自首するが判決は無期懲役。五十鈴は日本に帰り、結婚。娘を産むが、夫と死別。雪洲には「あなたの子」と写真を見せる。以前所属していた奇術団から、秘密をばらすぞと脅され、カネを巻き上げられていた。雪洲は模範囚として20年で釈放、団は雪洲に「お前の子ではない」と話してしまう…。そして感動的なハッピーエンド。

正直に言ってしまうとサイレント映画の雪洲の方が良い。それにしてもオールスターとも言えるほど豪華絢爛な顔触れの作品。感動はしたけど名作か、と聞かれるとンー