藤岡

ブロークバック・マウンテンの藤岡のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

説明が少ない状態で淡々と進むのに色々わからせてくる力がすごい映画。1回では理解が追いつかない映画かもなぁと思いつつ、初見の感想を記録しておきたい。
前半はスカッとした青空が美しいこと!ジャケットのイメージそのままの爽やかな空気の中で始まり、二人の青春が眩しい。再会して逢瀬を重ねる度に現実のブロークバックマウンテンは翳りを見せて、二人の仲も同じように終わりへ近付いていくの後から気付いてゾワッとした。
二人はずっと自分の中のブロークバックマウンテンしか見てない故にすれ違ってしまったのかな。
時代が今であればまだ差別意識もここまで酷くはなく、お互いを繋ぐツールもあるのでこんなに拗れることはなかったのに……と思ってしまって何とももどかしい。
終盤ジャックは恋を終わらせようとしていたのに、自分の死によって愛しいイニスの気持ちを永遠に縛り付けることに成功した皮肉さ!忘れてきたはずのシャツの行方にも涙が止まらない……。来世で幸せになってほしい……
藤岡

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