マーくんパパ

エド・ウッドのマーくんパパのレビュー・感想・評価

エド・ウッド(1994年製作の映画)
3.9
アルコール中毒の末54才で亡くなった低予算C級映画監督エド・ウッドの困難にめげず旺盛な制作活動の半生をオマージュ復古したティム・バートン監督作品。神童オーソン・ウェルズに憧れ脚本・主演・監督全て自分でやりたい意欲の塊、しかし哀しい哉、才能を持ち合わせず作る映画は酷評、興行成果は遥か彼方の凡作ばかり。ドラキュラ俳優としてかつての大スター、今や落魄れ声の掛からなくなったベラ・ルゴシと出会い安いギャラで担ぎ出しワンテイクの早撮り作品も泣かず飛ばす、女装壁が彼女にバレて見離されたりの波乱の人生、それでも嘆かず沈まず前を向く活動屋魂をJ ・デップが溌剌と演じている。(晩年は酒に溺れて寂しい末期だったようだがそこは描かず)映画作りを目指す人々に勇気を与えてくれる作品。「史上最低の映画監督」の称号与えられた監督の諸作品『グレンとグレンダ』『怪物の花嫁』『プラン9・フロム・アウタースペース』観てみたい好奇心湧いてきた、そうすればルゴシもウッドも草葉の陰で喜んでくれてそう。