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エド・ウッドのGTのレビュー・感想・評価

エド・ウッド(1994年製作の映画)
3.8
「史上最低の映画監督」として一部でカルト的な人気があるエド・ウッドの伝記映画。
エンタメ寄りの作風のためか、分かりやすくかなりサクサク進んでいく。コメディあり(タコの人形の原動機を忘れてルゴシが自分でタコの足を動かすシーンに爆笑)、ラブロマンスあり、ちょっとの感動要素ありと、見る人を飽きさせないよう非常に工夫されて作られている(当たり前か)。伝記として見た場合、たぶん誇張して伝えられてる所も多いような気がする(ルゴシのあたりとか、多分あそこまで親密ではなかったのではないか)が、詳しく知らないからあまり言わないようにしておく。
エド・ウッドの猪突猛進ぶりというか映画に対する思いが熱すぎる。どれだけ非難されようが自信を失わず、出資者を集めるために「絶対成功する!」とか自信満々で言うのを何度となく繰り返すが、その自己肯定感の底抜けの高さは凄いを通り越してちょっと怖い。その割に映画の作りは杜撰そのものなので、映画に対する愛があるのかないのか首を捻らざるを得ず、エド・ウッドという人になんとなく得体の知れない不気味さを感じてしまった。ベラ・ルゴシを演じたマーティン・ランドーがやはり圧倒的か(実際賞をいくつも獲ったらしい)。エドとの最後の会話は泣ける。
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