Panierz

隣の女のPanierzのレビュー・感想・評価

隣の女(1981年製作の映画)
5.0
いとも簡単に理性が崩壊してしまう男と、断ち切れぬ愛に葛藤する女の、破滅へ向かう物語。
電話の演出やヨットを動かす仕事などドワネルシリーズを感じる小ネタもありながら、脚が見えるトリュフォー作品としてはとりわけ偏執的。
エンドロールが流れた後、暫く暗い画面を映し続けるのは「裏窓」のオマージュ?
最後の逢瀬での「めまい」を想起させるショットや、俯瞰ショットの構図など、ヒッチコック原理主義のトリュフォーをこれまでになく感じる。
晩年トリュフォーの作品としてかなり見応えがある。
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