さしみ

蛇イチゴのさしみのレビュー・感想・評価

蛇イチゴ(2003年製作の映画)
4.2
《雨上がりの共演》

一見ごく普通の家庭の明智家。
認知症の祖父(笑福亭松之助)が亡くなり勘当されていた長男の周治(宮迫博之)が10年ぶりに帰って来て家族を掻き乱すヒューマンドラマです。
周治が巧みな話術で借金トラブルを解決し、両親の信頼を得るものの真面目な小学校の教師の妹・倫子(つみきみほ)はある理由から兄を信じていませんでした。

*  *  *

なんか面白い。
10年前に追い出していた兄がいるとか、父(平泉成)が本当はとっくにリストラされていて家族は知らずに借金まみれだったとかもうカオスです。
倫子の結婚相手もちょっと頼りないと思ったけど本当に頼りなかった。笑
祖父が亡くなった後お母さん(大谷直子)のテンション高くなる…なんかリアルでした。
父の借金の相談話を周治にした際、母のへそくりとか無いのかと色々聞いてきて、後で思えば根こそぎ持って行かれるところだったとゾッとします。
シニカルな笑いの中、家庭が内側から崩壊していく様子が不穏にじわじわ感じられました。

ラストシーン、蛇イチゴの『場所』のくだりだけは本当だったんだよって伝えたかったのでしょうか…。


蛇イチゴ食べた事ありますが甘くも苦くも酸っぱくも無いです( ˙-˙ )
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