これは気に入った。当時の銀座の様子が味わえるなかなか素敵な映画でした。
一枚の絵を巡ってそこに関わる人達のてんやわんや。お話自体を追ってみれば深い人物描写やあっと驚く展開が待ってるわけでもなく。
森繁久彌さんによる軽めの語り口ウンチクが挟み挟み、それも大したことは言ってないんだけどなんかおもしろい。
コメディチックな始まりからちょっとした恋模様、ハードボイルド風味もあって果ては銃撃戦までなんだかいろいろ。
当時のザギンの風景と戦後が終わって人々が生きてるサマをイキイキと描き、ヒロポン密売組織でしっかりと見せていただく裏通り。
北原三枝かわいい。ルリちゃんかわいい。浅丘ルリ子がはじけんばかりにかわいすぎ。そのルリちゃんが言う、"キレイなおばさん"、月丘夢路。なんですかこの美しさは。女神。好きすぎる。
花屋のコニー、三橋達也。
しっかりしろぉ朝っぱらからアスパラみてえなツラしやがって、と冒頭からシャレたこと言いやがって。
月丘夢路のために例え火の中水の中。気持ちがわかりすぎる。
月丘夢路がやっかいになってる料亭の前にある川。あれは今首都高なんですと。こんな川ザギンにあったかなあ、とググってみたら。
昔の銀座で自分の知ってる銀座がわかるとちょっと嬉しい。もうこの頃から銀ブラって言ってるんです。
岡田真澄かっちょええ。チョイ役ながら二枚目具合いが飛び抜けててやたら目立つ、プロ野球の投手。ちなみに娘の岡田朋峰さんはミス・インターナショナル。
全部全ての雰囲気が楽しめました。公開された年月確認したら、もしかしたら最速のモンローパクリなのかも。素敵です。
とにかく月丘夢路の美しさがちょっと時を超えて今ここに来た。時空を超えて俺に会いに来た。