マーくんパパ

小説吉田学校のマーくんパパのレビュー・感想・評価

小説吉田学校(1983年製作の映画)
3.7
戦後、吉田茂内閣誕生から数次に渡る吉田体制での日本自由党(後の自民党)内及び社会党との権力闘争の歴史をダイナミックに描いた戸川猪佐武小説の映画化。その後1980 年代まで日本の政治中枢を司る若き面々まで網羅的に登場しており政治勉強教科書替わりもなります。戦後占領軍からの独立講和の原動力、そして官僚派若手育成(吉田学校)、党人派との主導権争い、晩節ワンマン老害とよくも悪くも戦後国家の礎となった宰相。演じる各役者の政治家像の造形ぶりを楽しめるが、その中でもやはり森繁・吉田茂は風貌含め圧倒的な造形力、前半の白黒画面のシーンは正に本物感漂ってました。