ショコラ

ヒロシマモナムール/二十四時間の情事のショコラのレビュー・感想・評価

3.8
 “イロシマ”

そのフランス語発音が、エロティックに響く。

冒頭のラブシーンが印象的。

戦中、敵国同士だった男女。

だが、互いに戦争の傷を抱えるふたりが悲劇の地・広島で出逢い、束の間の情事に溺れる。

アラン・レネ監督が表現する寂寥感。

そして、脚本を担当したマルグリット・デュラス特有の哲学。

エマニュエル・リヴァと岡田英次が、淡々とした会話と表情の演技で魅了する。

全編、ほぼフランス語の台詞をこなした岡田氏は素晴らしかった。

モノクロの広島の風景がノスタルジックで、どこかもの哀しい。
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