ShinichiAndo

オープニング・ナイトのShinichiAndoのレビュー・感想・評価

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)
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ジーナ・ローランズの「私が私でなくなった。昔は私だったのに」という悲痛な叫びが、劇中劇を超えて、そして映画という枠を超えて、さらに時代を超えて観客の心を激しく揺さぶる。老いるということへの恐怖とともに、わずかな“希望”が描かれているところがとても良かった。

佐野元春の歌じゃないけど、「若すぎて何だか解らなかったことが リアルに感じてしまうこの頃さ」なので、大学時代に観たときよりも、セリフのひとうひとつ、ジーナ・ローランズの微妙な表情の変化がたまらなかった。

とくに、今日みたいなジメッとした日にスクリーンで観るジョン・カサヴェデス作品は、最高に格別なのでイメージフォーラムでぜひ。
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