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オープニング・ナイトのoのレビュー・感想・評価

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)
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約10年ぶりに再見。
ジーナ・ローランズ演じる舞台女優の複雑な心理状態がなかなかミステリアスで、共感や理解をすり抜けていくようでまずそれが素晴らしい。
ふてぶてしく自信のある役者≒ベン・ギャザラや下手に出るようでお調子者な役者≒ジョン・カサヴェテスには、彼女の苦悩など1ミリも理解できないだろうなと思わされる。
とはいえ、老いを恐れないようでいて、結果的に若い頃の輝きを忘れられないかのような後半の展開はやや拍子抜け。でもそれは45年前の映画だから仕方がないかもしれない。
むしろ、老いやプレッシャーを跳ねのけて立派に立ち回る主演俳優はたくさんいると思うからか、デビューしたての小娘でもないんだから、プレッシャーを受け止められる懐の深さとか、アルコールに溺れない精神性などを期待してしまった。
いろいろ思うところはあるものの、やっぱりジーナ・ローランズの立ち居振る舞いは圧倒的で、見る者を惹きつける強烈なエネルギーに満ち満ちてる。後にも先にも似た人がいない、素晴らしい役者だと思う。
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