ちゃくろねこ

銀嶺の果てのちゃくろねこのレビュー・感想・評価

銀嶺の果て(1947年製作の映画)
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雪山の三悪人!銀行強盗犯の逃亡先は、嶮しい雪山の懐の奥。追っ手を逃れ辿り着いたスキー小屋で、まだ事件を知らない老人と孫娘、山の専門家の若者からもてなしを受けるが・・・

長い前髪が額にハラハラ~な三船敏郎が、セクシーでかっこ良すぎて震えた。抜群の存在感!
志村喬は、表情一つで多くを語る。悪人から大きく心境変化して心がほぐされていく様が、ほんと上手すぎる。
今作で映画デビューの三船が、生涯に渡って父親のように慕った志村喬との交流、ここから始まったのかと思うと感慨深い。

戦後間もない'47年制作だけど、「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム」が、故郷への郷愁をかき立てる象徴的な音楽として登場するのも良き。
そして何といっても日本アルプスでの雪山ロケの迫力!あの雪崩とかよく撮ったよなあ...
登場人物は多くないものの、それぞれのキャラ立ち具合や心理描写の巧みさ、要所での印象的な台詞の数々などは、さすがの黒澤明脚本。(「頭が悪いぞ春坊」って台詞が何度も出てくるのは気にいらんけど。時代やね~)

レンタルDVDは、映像がかなり劣化してるのが分かるし、音声も聞き取りにくい。字幕付きで見るのが良いかも。
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