くろまめ

ショコラのくろまめのレビュー・感想・評価

ショコラ(2000年製作の映画)
3.0
ラッセ・ハルストレムが好きなので観た。


『 ギルバート・グレイプ』を観た時から、アメリカ映画ならではのワイルドさでは無く、人間の感情や移り変わりを優しく表現する監督だと思ってた。




良い感じに成熟したジュリエット・ビノシュがとても魅力的で、でも母親と言うにはまだカテゴリーに縛られたく無い!って奔放さと言うよりは、本能が疼く女性だった。



ヴィクトワール・ティヴィソルが子供ながらに成長してて、ポネットちゃん大きくなったねぇ。と、親戚のおばさん目線になってしまった。



舞台はフランスの片田舎で、娯楽も何も無いし、信仰ガッチガチの伯爵が村を統括してる。




まぁ、そんなカラーレスの世界に赤い彗星のシャアばりに現れるんだから異端扱いされるに決まってる。



しかも、刺激的で、官能的なチョコレートを広めようって言うんだから、空気読まないにも程がある。
それのせいで受け入れられないのに、腹を立てちゃあ人間関係無理じゃない?ってつっこみたくなるけど、血が騒ぐからしょうがないんだね。




この作品いちいち衣装が素敵なんだよね。
特にジュリエット・ビノシュ母娘の赤を効果的に取り込んでるのが可愛くて、影響を受けたなー。



色んな設定は置いといて、中盤から現れるジプシーの男役にジョニー・デップは狡くない?
今でこそアンバー・ハードと関わって、すっかり小汚いおっちゃん化してるけど、この頃は格好良過ぎです!
しかも、流れ者って設定も狡過ぎ!
監督『 ギルバート・グレイプ』時代からジョニデを魅力的に見せるのツボ抑え過ぎ!
出会った瞬間に抱かれたい男No.1決定でしょ。




ラッセ・ハルストレム監督には珍しく、軽いノリで観れる作品。
メッセージ性よりかは
ラッセ流ユニークな捻りを入れたラブロマンスって感じ。
女性ウケ狙ってる感も否めない。



だって、チョコレートの効果が、まるで魔法。
いや、チョコ1つでこんなに上手く行かないでしょ。ってシーン満載だけど、それが面白くて楽しめる。
アダムとイブの林檎が現代版になったら、絶対チョコレートだね。




ジョニデの格好良さと、衣装の可愛さだけでも充分楽しめる作品です。
この作品は監督のヒューマンドラマ感は弱めです。
あぁチョコレート食べたい!
くろまめ

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