のく

007は二度死ぬののくのレビュー・感想・評価

007は二度死ぬ(1967年製作の映画)
5.0
本作は画面に映る全てが独特のセンスに満ちていて、それを日本で描いたというのが嬉しいポイントです。ボンドは日本に着くなり相撲を観戦し、お風呂で背中を流してもらい、しまいには漁師に変装までしてしまいます。もはや任務で来たのか遊びに来たのか分かりません。笑
そして、忍者になる訓練を経て、全身グレーのタイツ姿で丹波哲郎と一緒に基地に潜入する姿は一度見たら忘れられません。

本作は都会から農村まで、日本の魅力を引き出そうとする製作陣の意気込みを感じます。仕事と遊びを余裕で両立してしまうボンドがこれほど様になるのは、ショーン・コネリー以外考えられませんね。シリアス志向のボンドも好きですが、遊び心満載のボンドにも大人の余裕の魅力を感じてしまいます。

本作は当時の日本に対する羨望と、二度と見られないボンドの姿が詰まっていていると思います。サントラも素晴らしく、ナンシー・シナトラの主題歌もオリエンタルな雰囲気満載で良いですし、ヘリコプターチェイスのシーンでのお馴染みのテーマは、とても盛り上がります。ロケ地は鹿児島県南で、映画の石碑もあるようなので、いつか訪ねてみたいです!
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