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虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜のEegikのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます


全編手描きの作画ヤバすぎる。
細田守っぽいと思ったら、細田作品に深く携わってきた森久司さんが作画監督で山下高明さんが画面設計なのか。


引き固定カメラで2人の人物を平行に配置して撮るカットが多い一方で、花火を見に向かう道で追い抜かされる場面のように、奥行きを意識させる演出もある。

これら両方の演出が終盤に結実する。祭りの夜、手を繋いで疾走する例のシーンの前の、ヒロインが石碑の前に立っているところに主人公の少年がやってくる場面は、平行ショットから入って主人公が近寄っていくなかで2人の立ち位置の高低と奥行きを強調する構図に遷移していき、遂には最接近して手を取り合う……という一連の流れが素晴らしかった。その後のヤバ作画灯籠疾走アニメーションよりも食らった。

ストーリーはまぁ、序盤で「どうせエロゲみたいな話だろうな」と予想した5倍くらいはエロゲみたいな話だったが、意外と悪くはない。
ただし、最後の元の世界に戻って大人になってからのシーンは要らなかった。あれないとタイトル回収出来ないけど、それでもこのタイプの作品で押し付けがましさを最後に高めてしまうのは悪手/蛇足だとしか思えない。
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