1987年、独裁政権下の末期に違法行為である中絶をルームメイトが犠牲的なまでにルームメイトの中絶を助ける一日を描いた作品。
妊娠をしたガビツァ、彼女を必死に手際よく助けるオティリア。
いやはや、ガビツァにイライラすること。
不安なのは分かるが、ほとんどの辛いことをオティリアに任せっきり。
堕胎した子供を裏の医者に「絶対に埋めてはいけない、犬が掘り起こすから」と言われたにも関わらず、彼女に埋めてと頼む。
「そんなことできるかぁぁ!」と心の中で叫ぶ私。
ここまでやって友達に危険な思いをさせようとする。
嘘はつくは、用意しなければいけない物を忘れるは、悲しくなってくる。
そんなガビツァに彼と喧嘩になっても、献身的にするオティリア。
なんて心の広い人なんだ。
と、問題はそこではなく独裁政権下のルーマニア。
中絶が禁止され罰せられるため、堕胎屋のような医者が存在したり、身体に危険を冒してまで中絶をしなくてはいけない。
ガビツァを見ていて、オティリアも明日は我が身かもと思い知らされた事だろう。
社会派の作品。
実は内容もろくに確認せず、題名だけでレンタルした映画だった。