つるみん

桑港(サンフランシスコ)のつるみんのレビュー・感想・評価

桑港(サンフランシスコ)(1936年製作の映画)
3.6
1904年4月18日午前5時13分…。
世界で随一の港町サンフランシスコを崩壊させた大地震。その地震を当時の技術とは思えない再現度で映像、音響共に驚かせてくれる名作。

ストーリーの内容は地震後より地震前のラブロマンスが中心となっていて、この後にディザスタームービーになるとは誰も予想がつかない。
天性の美声で心に響く歌を歌うジャネット・マクドナルドを巡り、下町酒場オーナーのクラーク・ゲイブルと、山の手のオペラハウスを経営するジャック・ホルトが取り合うというお話。
ジャネット・マクドナルドの美しい歌声と当時「ハリウッドキング」と呼ばれたクラーク・ゲイブルのちょっぴり危ない男がまた格好良い。当時のアメリカの男性像や女性の立ち位置なども含めた、アメリカ万歳映画であると共に人間賛歌でもあるこの映画。
十分それまでの人間関係を楽しむことができるのだが、やはり後半の大地震のシーンは凄すぎる。大掛かりなセットと特撮による大迫力な映像。特に大きく地割れするシーンは度肝を抜かれた。実際に人が乗っているので、あれはセットを動かしているのだろうけど、言葉を失う。他にもビルの崩壊や火災などなど。


また『アパッチ砦』より『黄色いリボン』よりも先にヨドバシカメラの曲を使っていたとは。なかなかの発見。
それから桑港でサンフランシスコと読むのも勉強になった(笑)
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