悪魔の毒々クチビル

XYZマーダーズの悪魔の毒々クチビルのレビュー・感想・評価

XYZマーダーズ(1985年製作の映画)
2.5
とある殺人鬼が死刑になろうとしていた。
その男の名はヴィック。しかし彼は全くの無実だった。
そのまま物語は彼の回想へと遡っていく…


サム・ライミ監督、コーエン兄弟&ライミ脚本のホラーコメディです。
しかしホラーな雰囲気は全くと言っていい程なく、徹頭徹尾アホ全開なコメディ映画に仕上がっています。

とにかく登場人物が皆バカ。
全員が脳みそステゴサウルスくらいしかないんじゃないかってくらいおバカ。
その筆頭が殺し屋の二人組。
ターゲットを殺害したのはいいものの、様子を見に来た依頼人まで勢い余って殺してしまいまして。
一瞬「こいつ依頼人やないかーい」と、やっちまった感を出しますがすぐに「今日は殺しのサービスデイだから大丈夫!」と明後日の方向に開き直るクレイジーな二人組でした。

後は死に顔が無駄にキマってるおじさんやら、その殺し屋に追い回される依頼人の奥さん等、主人公よりも無駄に濃いキャラが多かったです。

ただ俺、あんま楽しめなかったんですよね。
そもそもコーエン兄弟の監督or脚本した作品自体がどうにも苦手でして。
昔「何か映画好きってコーエン兄弟好きな人多いからワシも観てみるか!」と、今に至るまで6本くらい彼らの作品を観てきましたが、どれも悉く好きになれず…
「トゥルー・グリット」はまだ癖が少な目で良かった方かな。
あの独特のユーモアセンスに丁度ハマらなかったのでしょうね。
今作はサム・ライミもガッツリ関わっているので、これならいけるんじゃね?と観てみましたがやっぱり合わなかったです。もうしょうがないね、これは。

笑うというよりも、口角が少し上がるくらいのウケ具合でした。
あ、でもあの依頼人の奥さんの末路には普通に笑っちゃいましたね。

しかしこんな低評価にしちゃった人が言うのも如何なものかと思いますが、多分気に入る人は全然いるかと思います。
この映画の雰囲気が好き、またはコーエン兄弟やライミのファン(どちらかと言うとコーエン兄弟)でしたら楽しめる作品ではあるので。