「28日後…」の爆走ゾンビで幕を開けた21世紀ゾンビ映画、本作もそれを踏襲して走る。と言っても多くの時間はモール内でのゴタゴタが描かれるので走るゾンビが売りというわけでもない。また、タイトルからもわかる通りロメロの「ゾンビ」のリメイクなのだがショッピングモールに立てこもるという大枠以外全然違う話になっている。となるとこのゾンビ映画の持ち味は一体何…？となるのだが、おそらくこれほどの大所帯でほとんどの人間に見せ場を作れる群像劇としての良さなのではなかろうか。良くも悪くもB級優等生ゾンビ映画なので雑な人為的ミスが起こったり必要以上に性格の悪いやつがいいところで足止めしたりと色々トラブる。まあでもとにかくテンポがいいので飽きることはなかった。
ただし余計なロマンスは不要であり、ラストは暗示するだけで十分である。その品の無さはいただけない。今ありふれてるゾンビ映画のイメージはおそらく本作からできていると思った。
