ヘソの曲り角

逃げた女のヘソの曲り角のレビュー・感想・評価

逃げた女(2019年製作の映画)
3.8
初ホン・サンス。5年間1日も離れたことのなかった夫が数日出張に行ったので知人に会いに行くオムニバス。1つ目のエピソードが良すぎるのでほか2つがかすむ。先輩が離婚してて、野良猫や隣人の娘をケアしながら友だちとのんびり過ごしていた。2つ目のエピソードは芸術関係の人が集まるマンションに住んでて行きつけの飲み屋で好きな人見つけたり年下と一回寝てストーカーされてたり忙しそう。3つ目は映画館でたまたま会った前の恋人を奪っていった元友人(と元恋人)。

3編に共通するのはタイトルの「逃げた女」と転換の山の遠景ショット&音楽。はじめの2編で男が女を訪ねるのに対し最後は逆。構成がいい。1つ目がズームでリズムを作ってるのと笑える要素があるので圧倒的に面白い。残り2つは長回しがタルい印象。色んな女性と関わって「あれ、私これでいいんか…?」とさりげなく思ってる気がした。