渡辺静

何がジェーンに起ったか?の渡辺静のレビュー・感想・評価

何がジェーンに起ったか?(1962年製作の映画)
3.7
三度目くらいに再鑑賞。

主演のベティデイヴィスを検索してみるとわかるが、若かりし頃は本当に綺麗な人である。
当時の女性は、多様性の現代よりも、老いに対して悲壮な思いがあったはずで(ましてデイヴィスのような美貌は)、
そのデイヴィスが演じる「かつての美貌が失われた女性歌手」の役柄、醜悪なまでのメイク(デイヴィス考案らしい!)と怪演。
本当に圧巻で、そのプロ根性に1億点あげたい(3.7にしたが)。

白塗りの顔で「私はまだ輝ける」と信じている痛々しさ、
悪い夢のような歌唱シーン(くるりと回ってスカートが捲れ上がるところなんて……)、伴奏のピアノ弾きの、なんとも言ぬ居たたまれない空気感。
これらがあるから、妹に嫌がらせしている最悪の姉なんだけど、どこか憎みきれない、絶妙なキャラクターに仕上がっています。

余談ですが、主演2人はガチで仲悪かったらしく、撮影中は嫌がらせ合戦が繰り広げられていたとか。興味ある方は調べてみると面白いです。本当にひどいので笑。
渡辺静

渡辺静