ハマチン

KAMIKAZE TAXIのハマチンのレビュー・感想・評価

KAMIKAZE TAXI(1995年製作の映画)
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インターナショナル版を鑑賞。
ちょっと古臭いコミカルな演出や服装や人々の顔つきなど、バブルが弾け平成の混沌とした空気感が画面から滲み出ている。

個人的に、原田監督の作品は良いものとハマらないもの(特に近年の作品)がはっきりと分かれるのだが、この作品は原田監督の作品の中でも飛び抜けて面白かった。
セリフ回しや、みんなどこか抜けているキャラクターなどが作品の牽引力となっていた。
そんな抜けているキャラクター陣の中で、終始落ち着いた雰囲気の役所広司の演技はずば抜けて良かった。
暗い過去を持ちながらも、時々見せる愛嬌のある表情などセリフにも出てくるが「あの人といると安心する」を体現していた。

コミカルさと、物悲しさを上手く同居させていて見ていて声をあげて笑いながらも、どこか切ない気持ちにもさせられる不思議な空気感の作品で、こ浮いった作品を撮れる監督が日本になかなかいないことが残念。
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