さっ

寵姫ズムルンのさっのレビュー・感想・評価

寵姫ズムルン(1920年製作の映画)
4.5
画面構成とモンタージュのセンスが本当に見事。イスラーム世界(9世紀のバグダッドらしい)の完成度の高さも。女性解放のメッセージの進歩性は原作由来? 旅芸人一座が町(どこでロケしたんだろう)に来たシーンで、はしゃぐ路上の人々と窓から顔を出す住人たちとの交互のモンタージュ(締めは犬)や、オーソドックスな並行モンタージュを用いずロングショットだけで構成した追っかけシーン。上昇志向の踊り子ポーラ・ネグリの美しさ(テントで踊るシーンのスカートの花)、彼女への一途な恋心によって族長にさえ噛み付く醜い道化のせむし男の人物造型(同僚の婆さんが彼の目を覚まさせるやり方が笑える)。同じく搾取されながら、助け合って生きるハーレムの女たちの姿が泣ける。痴情のもつれがただちに激しい肉体的ぶつかり合いとして表れるのも良い。最小限のインタータイトル
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