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いつも2人でのwayfarerのレビュー・感想・評価

いつも2人で(1967年製作の映画)
3.0
午前十時の映画祭で「いつも2人で」を見ました。

ある夫婦の、若い日の出会いから倦怠期に至った現在までの、十数年にわたってのお互いの感情や関係の変化が描かれています。

私は、男女の関係を「そればっかり、ずーっと」描く映画が苦手で、恋愛映画はほとんど見ません。この映画も退屈で正直つらい面がありました。

二人の会話も、ウイットやユーモアに富んでいるというより、「皮肉っぽい」「感情を逆撫でする」感じで、いちいち癇に障りましたし。

その一方で、この映画はそれだけの感想で済ませるのはちょっと勿体ない気もしました。

この夫婦が、感情のもつれや諸々の面倒臭さがあったとは言え、長い年数にわたりお互いに向き合い、時間を共有してきたのは事実です。

二人を見ていると、夫婦という関係の特別さを感じます。この映画が描く「二人で過ごした時間のかけがえのなさ」というテーマはとても好きです。

また、映画の本質とは違いますが、アニメーションを使った洒落たタイトルバックがとても良かった。ヘンリー・マンシーニの主題曲も。

1960年代の映画によく見られたタイトルシーケンスですが、これを映画館で見られたのが嬉しくて、胸が詰まりました。
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