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ブラックホーク・ダウンのABBAッキオのレビュー・感想・評価

ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)
4.0
 2001年アメリカ。リドリー・スコット監督が1993年のソマリアでの米軍軍事作戦を映画化したドキュメンタリー・タッチの作品。ソマリアの国連平和維持活動を支援するためクリントン政権は米軍を派遣、平和合意に反対するアイディード将軍率いる武装組織を障害とみてその鎮圧作戦を開始する。しかし米軍の力の象徴とされた武装ヘリ・ブラックホークが2機撃墜され、19名の米兵が命を失い、国内で批判を浴びたクリントンは米軍の撤退を決定した。
 映画はまさに迫真の再現で、どうやって撮影したのかという映像の連続。ブラックホーク撃墜の場面だけでなく兵員が激しい銃撃戦で傷つき、死んでいく姿も生々しい。スコット監督がエイリアン第1作で見せたリアリズムがまさに現実の戦闘シーンで再現された印象。
 エンディングのタイトルバックには落命した19名の米兵の名前が刻まれている。しかし映画中でも多数死亡し、1000人以上と言われるソマリア側の死者については名前も分からない。現代戦の様相を示している点で今も価値を失わない作品だ。
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