Gierck

MのGierckのレビュー・感想・評価

M(1931年製作の映画)
4.4
フリッツ・ラング監督、フリッツ・アルノ・ヴァグナー撮影。
Mという1シーンのみに登場する記号をタイトルにするという、ラングの単純化のセンスはここでも健在である。
ただ面白い作品であることは間違いないが、トーキー第一作ということもあるのか、目眩く映像の力で我々を映画の世界へ引っ張って行くラングの他の作品と比べると、よく言われるラングの代表作にあげる程ではないかもしれない。
ピーター・ローレはちょっとやり過ぎな気もするが、実に楽しそうに殺人鬼を演じており、背中のMの文字を鏡で見つけたギョロ目はさすがに傑作である。
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