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ロミオとジュリエットのぴぃのレビュー・感想・評価

ロミオとジュリエット(1968年製作の映画)
3.0
ロミオとジュリエットといえば…大恋愛、悲恋、純愛…?古典の恋愛作品、なはず。でも、どうも愛より死の匂いが強い作品な気がしてしまう。

ロミオはジュリエットという1人の人間を愛する前に、鬱屈した日々から抜け出したかったのと、死への恐怖と憧れに、ジュリエットを道連れにしてしまったような…。

古今東西リメイクされてきたけれど、何がそんなにも人々を魅了してきたのだろう。世間知らずな10代の2人がその愛を貫くことで、当人たちのみならず周りの多くの人間も死んでいく物語に、私たちは本当に胸打たれているのだろうか。詩的な台詞に惑わされ、衣装や音楽のロマンティックさに酔っているのかもしれない。

そんなに多く触れてきたわけではないけれど、クラシカルな空気たっぷりのこの映画版が1番好き。映画として好きというより、音楽が好き。

ロミオとジュリエットは、キャピュレット家とモンタギュー家が対立していなければ、永遠の愛を誓って結ばれていたのか。家同士の対立が2人を引き裂いたけど、その壁こそがお互いを強く求め合った着火剤なのでは。

私がジュリエットだったら、太陽が隠れてからバルコニーで逢瀬を繰り返す日々を続けていたい。その甘いひと時の為に、生き続けていたいけどな。
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