週末と言えばミュージカル
今回は
「オール・ザット・ジャズ」
破滅的な1人の監督の現実と夢想をショービズ界の裏側から見せるミュージカル。
ボブ・フォッシー監督自身を投影した作品だというが、並では満足しない破天荒振りを自己肯定しているように見えた。
やりたい放題やっても人がついてくるカリスマ性は羨ましい、それこそ “並” の人だとこうはいくまい。
華やかさに隠されたショーの舞台裏を見せる前半は新鮮で興味深い。
製作費オーバーの件や製作が頓挫した時の保険金払いの話も妙にリアルで面白い。
娘ミシェルと恋人ケイティーの自宅ミュージカルもキュートで微笑ましい。
昏睡してからの夢想ミュージカルは見もの、オードリー、ケイティー、ミシェルのキレの良いダンスはもちろん、TVショウに入り込んだ最大の見せ場「バイ・バイ・ライフ」は映画ならではのアングルとカット割りでショービズ一筋に生きた男の最期を煌びやかに表現して見応えがあり、終わり方も粋。
かなりクセのある作品で賛否分かれているのも頷けるが私は楽しめた。
タイトルからジャズをたっぷり聴かせる作品かと思っていたが、All that jazzとは英語の慣用句で “何でもあり” という言葉だそうだ。
勉強になりました(笑)
監督 ボブ・フォッシー
キャスト
ロイ・シャイダー
ジェシカ・ラング
アン・ラインキング
エリザベート・フォルディ
ベン・ヴェリーン
サンダール・バーグマン
ヴィッキー・フレデリック
ダイアン・ヴェノーラ
マイケル・トーラン
マックス・ライト
キース・ゴードン