舞台はNYの人気イタリアン・レストラン、“ジジーノ”。イタリア移民であり裏賭博の胴元の顔を持つオーナーのルイスは、長年のビジネスパートナーがギャングに殺害され滅入っていた。更には伝統的な家庭料理を愛するが故に、シェフである息子ウードの方針も気に入らない。
そんなレストランで巻き起こる、とある一日を描いた小粋な群像劇。
美味しそうな料理の数々と、一癖も二癖もある店側客側様々な人間関係が織りなすサスペンスの予感。
大忙しのレストランという舞台装置は、スピーディーな群像劇と相性抜群！ 特に喧噪に満ちた厨房シーンは臨場感たっぷり。ホテルのレストランでサービスのバイトをした経験があるのですが、ラッシュ時のピリピリとした雰囲気がとてもリアルでした。
全編通して調理の音や店のざわめき等環境音が主なBGMで、それがとても気持ち良くって。合間に使用される音楽も◎
“死体2つで売上3倍、それがNYよ” 監督はM・ジャクソンのPVを撮っていた人物と聞いて納得の、お洒落な作品でした。
本作はほぼ店内の描写だけで描ききっていますが、舞台となった“ジジーノ”は監督がオーナーを勤める実在のレストラン。
ソーホーにあるそうで、数年前、旅行の際に直ぐ近くで買い物をしていました。ロケ地覗いてみたかったなー。
