ずっと観る機会を逃していたのと、2020年のブルハン・クルバニ監督版を観る前に観たかったので、イッキミ上映で観てきた。エピローグだけあまりにカラーが違ってビックリした。
こんな話だったのか。
疎外された人が居場所を求める話。
刑務所から出てきて近代化されたベルリンでのふつうの生活になじめず、かといって裏稼業闇仕事の方面でもうまくいかず、生きるためにどうしたらいいのかフラフラしているフランツの物語。
生きるためというより死なないため。人生をプラスにもっていこうとするのではなく、マイナスからゼロに持ってくようもがく。だけど…。
なんというかフランツがダメ人間すぎて。真面目に生きる決意をしても結局挫折、それだけならまだしも「真面目に生きても無駄!」ってさ。
ドン底から上がったりまた下がったり。女性に対する言動が酷かったり、思いの外ミステリー風味も混じっていたりする、13話までは救いの無い話。自業自得だけども。
エピローグでいろんな意味でビックリ。
13話までとあらゆる点で違いすぎる。お話は繋がっているが、胸糞ファンタジーの様相。ズドーンと落とされるが、それでいて着地キッチリっていうね…
トマス・ヴィンターベアのズタボロドラマにラース・フォン・トリアーで追い討ちかけたような疲労感だったけど、とても面白かった。