マグロ

薮の中の黒猫のマグロのレビュー・感想・評価

薮の中の黒猫(1968年製作の映画)
3.4
おかーさん!妖怪!!おかーさん!妖怪!!

時は平安。
ある日やって来た野武士の集団20人に犯され殺された藪の中の家に住む母と義娘。その血をすすった黒猫に2人の怨念がこもり化け猫となり、侍どもを襲い始める。
そこに音信不通であった彼女らの息子(旦那)が立派な侍となり帰って来るが……。

鬼婆の高評価で味をしめた新藤監督の怪談2作目。
新藤チックなシュールな絵面とクラシカルな怪談が見事に融合した怪作。親子と夫婦の悲哀がよく描かれている。

すりガラスみたいな太陽をバックにの馬の疾走シーンがとりわけかっこいい。
ラストの斬られた腕をずっと口に咥えて飛び回るおかーさん!はなかなかにシュール。ラストは怪談特有のようわからん死だけど、雪の中で倒れる絵面がきれいなのでOKです。
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