lemmon

サヨナラのlemmonのレビュー・感想・評価

サヨナラ(1957年製作の映画)
4.4
レッドバトンズとミヨシ梅木の夫婦にほっこり。バトンズの熱い視線にやられる。ほんとに愛し合っているのがよく伝わる。梅木の控えめな感じはアメリカ人にはない魅力。こんな大和撫子今の時代だと時代遅れかもしれないが、ある種違いをよく捉えていて、当時の海外の人たちにも魅力的に映ったのだと思う。ブラントがはじめて夫妻の家を訪れる所作も美しい。

梅木の美味さは日本語と英語の入り混じりにもある。ここが当時のこれまでのハリウッド映画では見たことがない匠な、でも実にここも控えめな部分で何度見てもニンマリしてしまう。彼女のさり気ない演技・台詞回しのおかげで他の気なる日本の描写、他の俳優のつたない日本語台詞も目をつぶっていられる。

ブランドを中心に日本に対する敬意も感じられ、特に歌舞伎役者を演じたリカルドモンタルバンは大健闘。まあ、日本人らしくはないが、こういう欧米風の顔立ちの人はいるかなあ、まではいってると思い込んでます。ティファニーのミッキーとは違う(笑)

まだまだ書き足りない。過不足な部分含めて愛おしい1作。今後も何度も観返すであろう。
lemmon

lemmon