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ミステリー・トレインのみのネタバレレビュー・内容・結末

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

『ナイト・オン・ザプラネット』で「あ、ジム・ジャームッシュ好きかも」となり、それが確信に変わった、大好きな作品。

ほぼ関わりがない人たちの人生の一瞬が交錯する出来事を描いたオムニバス群像劇映画。

同じホテルで、同じ秘密を実は共有していた、でもそんなことにお互い気づかず、それぞれは旅に出る。

午前2時17分、ラジオから流れてきたエルヴィス・プレスリーの「ブルームーン」を聴くと、きっとメンフィスで過ごした一夜をふと思い出すんだろう。

だけど彼らはこの先二度と会うことはないだろうし、秘密の共有者が存在することを死ぬまで知らないままだろう。

OPとEDで流れる「ミステリートレイン」と共に、列車、飛行機、車、それぞれ旅につきものの乗り物がこれから始まる何かの予感を連れてきて、思い出を乗せて去ってゆく。

旅ってこういうもので、人生ってこういうもの。

今度はブルームーンビールでも飲みながら、夜更けにおうちでほろ酔い気分で見たい。




*映画館の思い出
このご時世なので見たら速攻帰った。   
DVDでしか見たことがなかったので、映画館で見れてよかった。

エピソード1「ファー・フロム・ヨコハマ」ということで、横浜の映画館でみることができてうれしい。トーキョーにしないところがジム・ジャームッシュらしくて好きです。

黄金町駅はディープな雰囲気がそこはかとなく
漂っていて、以前友達と桜木町から伊勢佐木長者町まで突っ走った時のあぶない雰囲気に合い通ずるものを水面下で感じた。 

映画館の通りにもレトロで可愛いらしい「ペンギン」ってお店の看板が立ってて、かわいいな〜ってまじまじ見てたら普通に風俗店だった。
横浜はいろんな顔があって奥深い。
み