千年女優

マイティ・ソーの千年女優のレビュー・感想・評価

マイティ・ソー(2011年製作の映画)
3.5
世界樹で9つの世界が繋がる北欧神話。かつてミッドカルドこと地球をヨトゥンから守ったアスガルドの王オーディンの血気盛んな息子ソー。コズミックキューブ狙いの復讐として弟ロキらとヨトゥンヘイムへ侵攻した事を父に咎められ人間として地球へ追放された彼が、天体学者ジェーンとの交流を経て再起する様を描いたヒーロー映画です。

『アイアンマン』『ハルク』と次々とマーベル・コミックの人気ヒーローたちの実写化を実現させたマーベル・スタジオによる三人目のヒーローとして、その中でも浮世離れした設定から一番のハードルの高さを感じさせる北欧神話の雷神ソーをケネス・ブラナーの監督で映画化した作品で、まだ方向性は模索しながらも懸念を払拭しています。

お話は神話ではよくある兄弟喧嘩で元から兄貴肌なソーの成長が伝わり辛い展開ですが、王族が一般社会に触れて自立する一種の王道展開をナタリー・ポートマン演じるジェーンらとの絡みでコミカルに楽しく描いていて、神様故に強すぎる彼と他のキャラとのパワーバランスをうまく保つ、今後のマルチユニバース成功を予感させる一作です。
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