マーくんパパ

あれが港の灯だのマーくんパパのレビュー・感想・評価

あれが港の灯だ(1961年製作の映画)
3.7

今井正らしい社会派ドラマ。朝鮮生まれの青年が日本海域の底曳船漁師として働いているが朝鮮人怪船による襲撃拿捕で日本人と衝突する問題に同胞人として心苦しく身分を隠して暮らしている。“二つの民族の祈りと叫び、人類の愛と憎しみの痛ましき対決” 映画のキャッチフレーズどおり板挟みになり苦悩し悲しい運命の結末を描いている。苦悩する青年役が江原真二郎、クレジットされてる木村功がなかなか出てこないと思ったら最後にこちらも朝鮮人機銃士で登場でした。第三国人問題、漁労海域問題、戦時の抑留で禍根を残す両国という今日まで依然尾を引くテーマを扱っている東映映画らしからぬ⁈(失礼)地味で重い良心的作品でした。