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戦場にかける橋のNICEのレビュー・感想・評価

戦場にかける橋(1957年製作の映画)
4.2
自然美を活かした映像&驚異の実物大セットでの撮影。これが50年代の映画だというのが信じられないクオリティ。

物語とは基本的にキャラクターの人生に何らかの意味を持たせるものだが、この映画は160分かけて"無意味な人生"を描く。

軍人的な"規律と名誉"をひたすら真っ直ぐ追った結果、いつの間にか変な方向へ走っていた…という恐ろしさ。

壮大な舞台のなかにサイコスリラー要素を組み込み、非ハリウッド的ヒーロー像を描くスタイルは『アラビアのロレンス』にも受け継がれる。

戦争の残酷さではなく無意味さ。もっといえば戦争とか関係無しに、人間の無意味さなんだよな。

凄く不思議な映画。日本人の描写もこの時代の映画なのにめちゃくちゃ上手いしリアル。早川雪洲さん偉大だな。

この映画の日本人の描写がイマイチだと言う人の気持ちは分からない。
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