NICEさんの映画レビュー・感想・評価

NICE

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映画(533)
ドラマ(8)

戦場にかける橋(1957年製作の映画)

4.0

自然美を活かした映像&驚異の実物大セットでの撮影。50年代の映画だというのが信じられない作品。
デヴィッド・リーン半端ない!

軍人的な"規律と名誉"をひたすら真っ直ぐ追った結果、いつの間にか変な方向
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脳内ニューヨーク(2008年製作の映画)

4.5

チャーリー・カウフマンが脚本のみならず初めて監督も務めた作品。
カウフマンの映画のなかで、最も哲学的であり、最もエモーショナル。

邦題と日本版ジャケは忘れて観た方が良いかも。

映画の哲学的なテーマ
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エレファント(2003年製作の映画)

3.7

カンヌでパルムドール&監督賞
コロンバイン高校銃乱射事件を基にした、ガス・ヴァン・サントの衝撃作。

"平凡な日常の崩壊"のリアル。
牛Tシャツ男子と犯人がすれ違うシーン以降、異様な緊張感に包まれる。
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.7

ジム・ジャームッシュはかなり苦手な監督だが、何故かこの映画は好き👍

コメディ色が強めなのと、オムニバスだという気軽さが良かったのかもしれない。

全ての章が同じくらい好きだけど、しんみりと笑いのバラ
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クンドゥン(1997年製作の映画)

3.6

Kundun
伝記モノは脚色しがちなスコセッシが、真面目に作った伝記映画。

スコセッシにはアーティスティックな才能もあるんだと思わされる。
エンタメ的でない分、演出と映像美と音楽の良さが光る作品👍
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ピクニック(1936年製作の映画)

3.9

ジャン・ルノワールの未完作品。
でも本当に未完成?…と思うほど良く纏まった映画。

映像面では評価されたが、真髄をイマイチ理解されなかった隠れた名作。

これは究極の自然賛美の映画で、文化的な恋のルー
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トレジャーハンター・クミコ(2014年製作の映画)

3.8

良い意味で裏切られた…の人生ベスト級。強烈な儚さを醸し出しながらも、微かな優しさも滲み出る感動作😢

都市伝説と『ファーゴ』の人気に便乗したB級パロディ映画かと思ったら大間違い!

クミコの強烈なキャ
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オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)

3.5

前作の『ドライヴ』では控え目だったレフン監督の変態性が、ここにきて大爆発。

ギラギラのネオンの綺麗な映像&流れるようなテンポ、90分が一瞬のように感じた。

美しさもシュールさも過剰なんだけど、その
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マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)

4.0

Malkovich. Malkovich.👨🏻‍🦲

スパイク・ジョーンズ&チャーリー・カウフマン、新人2人の才能が爆発した映画。

もはや、ジョン・マルコヴィッチといえばこの映画という印象👨🏻‍🦲
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アダプテーション(2002年製作の映画)

4.8

監督や俳優を抑えて、ここまで脚本家が暴れた映画は見たことない!😂

天才脚本家ことカウフマンの自虐とナルシズムが詰まった作品。
現実、この映画、本、脚本、それら全てに脚色(adaptation)が挟ま
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ざくろの色(1971年製作の映画)

3.6

芸術的な映画かと思いきや、これは映画ではなく芸術そのもの。

詩人の生涯という大筋はあるが、ストーリーテリングは全く重視されない、完全なる映像アート。

まるで詩を映像化したかのようで、全てのカットが
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ロイドの要心無用(1923年製作の映画)

3.8

三大喜劇王のひとり、ハロルド・ロイドの代表作。
サイレント映画的な面白さがギッシリ詰まった作品👍

前半、中盤も面白いが、ラストのシークエンスに全て持っていかれる!
笑いとハラハラをあそこまで両立させ
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西鶴一代女(1952年製作の映画)

3.7

西鶴一代女👘
身分と性別で全てが決まる、腐敗した社会での純粋な女の悲劇。

とにかく田中絹代の演技が圧巻。
控え目な演技なのに繊細に感情が伝わってくる凄さ。

溝口作品だけあって長回しが素晴らしく、こ
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山椒大夫(1954年製作の映画)

3.8

「慈悲の心を失っては人でない。」

自分好みのストーリーだった😭
『雨月物語』のようなゾクゾクする面白さは無いが、味わい深い感動作。

撮影の素晴らしさは流石の溝口作品。
ラストの長回し半端ないな…
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雨月物語(1953年製作の映画)

4.0

美しい……

溝口健二の代表作。
完璧といえる映画のひとつ👏
一切の無駄がなく、非常に洗練された映画という印象。

フレーミングとカメラワークが絶品。
スコセッシが惚れ込むのもわかる!

反戦のメッセ
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愛のむきだし(2008年製作の映画)

3.8

ストーリー、キャラクター、演出、ノリ、全てがギャグ漫画みたい。

笑いと失笑の間で終始ニヤニヤ😏
演技もみんな真面目で面白い!

変態にも変態なりの人生(愛)がある…という園子温の熱いメッセージは受け
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自由の幻想(1974年製作の映画)

3.8

カオスなオムニバス風映画🤯
自由とは価値観であり、価値観とは不自由なもの。

「もしこの映画を変だと思うなら、君は既に常識に囚われていて、自由ではない。」と言われているかのよう。

時代や環境が違えば
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THE WAVE ウェイヴ(2008年製作の映画)

3.6

これは独裁の恐怖ではなく、単に集団心理の恐怖😱

どんなに民主的な集団だろうとWAVE化の可能性はあるのでは?
本能的な縄張り意識からくる、仲間意識、民族意識、ナショナリズム…それらが過激化するカタチ
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

4.1

ネオレアリズモの代表作🚲
以後の貧困を描く映画のバイブル

悲劇度なら今作よりエグい映画は沢山あるのに、今作は妙に辛く感じる😢
その要因はリアリティで、一切の"造られた悲劇感"が無いこと。

現地の素
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ニュールンベルグ裁判(1961年製作の映画)

4.3

これは凄い映画‼️

歴史映画として非常に興味深い内容であり、そして不謹慎だが法廷映画として非常にエンターテインメント。
検察vs弁護の攻防がとにかく面白い。

演技に関しては全員が賞レベル。
メイン
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

3.7

映画界のニューウェーブになれそうでなれなかった、もったいない映画。

前半嫌いだったけど後半良かった…という意見が多いが、個人的には真逆。

今まで描かれてこなかった"現代の若者の退廃性"を前半は見事
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花様年華(かようねんか)(2000年製作の映画)

3.9

究極の"匂わせ"映画。
ラブシーンは無いのに愛を匂わせる。

シナリオの運び方、セリフ、ダイレクトにいかない演出が上手い!

スローモーションと同じ音楽の繰り返し&ときどき真っ赤になるが、すぐ元の黄緑
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

3.5

この映画の主人公はゲルダ。
ゲルダの愛情にただただ感動…😢

アリシア・ヴィキャンデルが、演技面でもキャラクターの深みも、エディ・レッドメインを遥かに凌いでいると思った。

逆にE.レッドメイン(リリ
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ロボコップ(1987年製作の映画)

3.7

ブラックユーモアがわからなかった子供の時に見た際は「グロかった」程度しか思わなかった映画

いざ見直したらめちゃくちゃ面白い!
SF、アクション、ハードボイルド、ブラックジョーク…これは好み。

人が
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氷の微笑(1992年製作の映画)

3.5

理性は本能には勝てないぜ!

クールな邦題だが原題はBasic Instinct
ヴァーホーヴェン監督の純粋な変態性(?)がモロに出た作品。

何といってもシャロン・ストーンが半端ない映画だが、サスペ
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アンドレイ・ルブリョフ 動乱そして沈黙(第一部) 試練そして復活(第二部)(1969年製作の映画)

4.2

芸術性はもちろん、エンタメ性も充実したタルコフスキーの大作。

キリスト教の概念&人道主義が通用しない世界…イコン画家ルブリョフ(=映画監督タルコフスキー)の創作の苦悩と覚悟を描く。

8(+2)の章
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(1974年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

"言葉で何かを伝えるのは難しい"
映像の詩人の真骨頂👏

これはタルコフスキーがベストにも挙げるベルイマンの『野いちご』に影響を受けた作品なのだと思う。

過去⇔現在。人間⇔人間。
それらが鏡で反射し
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僕の村は戦場だった(1962年製作の映画)

3.8

タルコフスキー的な難解さは無いが、これはシンプルに良い映画👍

口では復讐を唱えているが、夢では平和な日常を見る…シンプル!

撮影はこの時期で既に素晴らしく、むしろモノクロの方がタルコフスキーの映像
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ブラックブック(2006年製作の映画)

3.9

ヴァーホーヴェン渾身の力作。

戦争映画としての視点、エンタメ性、そしてヴァーホーヴェン監督の変態性…非常に充実した映画👍

真面目な作品でありながら、悪趣味な笑える描写も健在で、真面目な時ほどかまし
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上意討ち 拝領妻始末(1967年製作の映画)

4.0

とにかく切ない時代劇。
『切腹』ほどのインパクトは無いが、こちらも小林正樹監督の傑作。

『切腹』と同じで、封建社会の理不尽さと権力への虚しい抵抗を描く。

三船敏郎はいつも通りカッコ良いが、登場時間
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砂の女(1964年製作の映画)

3.7

妙な空気感を纏う作品⏳
砂、水、虫、自然の写し方が美しい。

人間はどんな環境にも慣れる。
自由を奪われてもいつか慣れる。
このテーマは恐ろしくもあるが、楽観的にも思えなくもない。

非常に終わり方が
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スリング・ブレイド(1996年製作の映画)

4.0

隠れた名作と名高い作品。
ビリー・ボブ・ソーントンが監督・脚本・主演と三役を務めた傑作👏

シンプルな内容でありながら、非常に上手に作られた映画だった。
重なり合うカールの過去と少年。

聖書やキリス
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甘い生活(1959年製作の映画)

4.2

全てのセリフやカットがギャグであるかのように思えてくる作品。
『8 1/2』がハマらなかったので避けてきた作品だが、かなり好きだった。

バカにも成りきれない…達観している訳でもない…マルチェロの悪夢
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ソルジャーブルー(1970年製作の映画)

3.6

アメリカ随一の黒歴史🇺🇸
西部劇の概念を壊す衝撃作🤠

「古い概念を壊せ!」という意志がガンガン伝わってくる。

インディアン虐殺(サンドクリーク虐殺)➡︎ベトナムでの虐殺(ソンミ村事件)と置き換える
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.7

淡々とした映画だが、観終わった後に良い余韻を残す作品だった。

サム・ロックウェルが最高👍
イーストウッドの優しい薄味に、サム・ロックウェルというスパイス。
彼が居なかったら正直退屈な映画になっていた
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SKIN/スキン(2019年製作の映画)

3.5

体と心のタトゥー。
偽物の家族の元から離れ、本物の家族を手にするまで。

ジェイミー・ベルの演技が見事👏
どこか中途半端なカリスマを繊細に演じてみせた。

良い映画ではあったけれど、これは過激なカルト
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