Gong

秒速5センチメートルのGongのネタバレレビュー・内容・結末

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

電車、手紙、2人の気持ち、離れていくスピード。スピードを表している。シンプルで力強い作品にしたい、と。

第1話。
秒速五センチメートル。桜の落ちる速度。
この作品も、背景が鮮明に描かれていた。
小学校時代気のあった2人。あかりが引越しで遠距離になるが、手紙のやり取りを続けていた。会う約束をした当日、大雪で電車は大幅に遅れる。それでもあかりの元へ行こうとする海里。
3時間遅れで11時に電車がつくと、あかりはストーブの前で待っている。あかりは泣き出す。
用意していたお弁当を食べる2人。
しんしんと降り続く雪。
桜の木のしたで、キスをする。あかりの気持ちをどこにもっていけばいいのか分からなくて、はっきりと、一緒にはいられないと分かって、不安がつのった。
手紙から想像するあかりは、いつも1人だった。
キスの前と後では、世界の何もかもが変わってしまった気がした。彼女をまもる力が欲しいと、帰りの電車で考えていた。

第2話 コスモナウト
風の強い、野原、綺麗な空に昇る朝日。弓道の矢を打つ少年とうのくん。
自転車で学校に向かう女の子すみだかなえ、弓道の少年に近づく。気合を入れ、話しかける。
進路希望調査。
海を見つめる女の子。波に乗れず悩む。
矢を打つ少年。
放課後の虫の声が心地よい。
少年と、バイクで帰る。別々のバイク。コンビニに寄る2人。
メールを打つとうのくんをみる。
進路希望調査出せず、波にも乗れない。
帰り、とうのくんのバイクをみつけ草原に座る。受験の話。とうのくんは東京の大学を受ける。進路希望調査で飛行機をつくり、とばす。風で、飛行機は高くに舞う。
チラチラと、宇宙のチラシや工事。
シチューがおいしそう。
ロケットを発車するらしい。
出さないメールを打っていたとうの。
とうのも未来がわからない、と言っていて、ほっとするかなえ。
できることから頑張ると、気持ちを切り替えたかなえは、波に乗れるようになった。
波に乗れた日、とうのに告白を決める。いつものコンビニ。
かなえのバイクが壊れ、2人で歩く。歩いてると、泣き出すかなえ。そこに、ロケットが、打ち上がる。空に、まっすぐ。
とうのくんは自分に気持ちがないと気づく。とうのくんは優しいけど、自分よりずっと向こうを見ていた。ロケットをみていたら気づいた。
でも、それでもどうしても好きだ。泣きながら、眠る。

第3話
桜の散る町並み。パソコンを叩く少年の前に、桜の花びらが落ちる。外へ出かける。踏切で、すれ違った女の子。2人とも振り返るが、電車で遮られる。
会社の帰り、電話が鳴る。出ない。鳴らしていたのは、メガネの女。外は、雪。
電車で親と別れの挨拶をする女。結婚指輪。夕べ、彼の夢を見た、という。
三年付き合った彼女から、メールがきた。
ただ前にと、働き続け、気持ちは急に張り詰めて壊れて、彼は突然会社をやめた。
親と別れの挨拶をしてた女と、会社をやめた男の夢が重なる。



彼が踏切ですぎた電車の先に、彼女はいなかった。
Gong

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