鯖

秒速5センチメートルの鯖のネタバレレビュー・内容・結末

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

SF要素は皆無で、恋愛でもその他のことでも「心にずっと引っかかってはいるけど、どうしても一歩踏み出せない」誰でも経験したことのあるような事柄を描いていてすごく現実的。
だからこそ観ててすごく辛い。

ラストの貴樹の表情からして『きっと、あなた(貴樹も視聴者も)は大丈夫』ってことなんだろけど、個人的には「その一言だけで済ますには少し冷た過ぎやしないかい?悲しみを積み上げてる最中の、本当にその言葉を必要としている視聴者にもうちょっとヒント与えてあげて…」って感じてしまった。

貴樹の声優が変わらないのに対し、明里の声優がそこまで声質も変わらないのに変更されているのは、いつまでも過去を引きずり続けている貴樹と、思いを断ち切った明里を明示するためなんでしょうか?

秒速→言の葉→君の名は。と、順調に作品としての質が上がっていると感じるので、今後の新海さん作品も楽しみ。
鯖