yama

秒速5センチメートルのyamaのレビュー・感想・評価

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
3.6

桜花抄
学生時代にこんな恋を経験していたらきっと価値観は大きく変わるんだろうね。想いあっていてもどうにもできないことを未熟な時期に経験していたら。自分は無力すぎるって思うよ。

コスモナウト
恋ってキラキラしてるだけじゃない。片想いってこんなに切ない。この女の子の感じた想い全てが美しいと思った。こんな風に感じられる、捉えられる子なんていないよ。

映像が美しいのはもちろんのこと台詞の言い回しだったり言葉のチョイスが秀逸だと思います。秒速5センチメートルが花の落ちる速さだってこと、映画のキャッチコピーの“どれくらいの速さで生きれば君にまた会えるのか”って言葉だったり本当に綺麗で切ないような胸がキューってなるこのなんとも言えない気持ちを味わわせてくれるんだよね、新海さんの映画は。だから好きです。

手紙でやりとりしたり、帰りを隠れて待っていたり少しレトロな感じもあったからよりノスタルジックに感じるのかなぁと思います。

最後の終わり方も、あぁ、最後までただの恋愛映画じゃなかったって思わされる。そして美しいとさえも思ってしまうんだよね。主題歌も“いつでも探しているよ、どこかに君の姿を。”って歌詞が本当にマッチしている。この歌詞が最後への伏線なんじゃないかと思うくらい。三部構成で1人の男の子の人生の恋を見せる魅せ方も良き。あー、素敵だった。
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