このレビューはネタバレを含みます
相変わらずの映像美、光の美しさ。
3つの連作短編から成っており、遠野貴樹に焦点を当てたお話。
第1話は子供故の無力、ままならなさを感じる切ない恋物語。
両想いだけれども結ばれない、しかし大人になって振り返るときっと素敵な思い出として蘇る甘辛さがあった！
今作では引きずりまくりだったけど！笑
第2話は田舎での少女の熱烈な片想い。
移動手段が中学生にしてオートバイということが凄い🤔
まだ成熟しておらず、将来への不安や迷いが手に取るように伝わって何だか胸が苦しくなる。
まだ何も、明日のことすらわからないけれど、ただ相手を好きな気持ちだけは確かだという所が直向きで可愛らしい主人公だった。
第3話は力の無かった子供時代、大人になって晴れて自由を勝ち得たのかと思いきや、そうでもなく。
未だ過去に絡めとられている切なさを残したままエンド。
要所要所で挟まれる登場人物たちの文学的な独白が何とも切なく、報われない話だ！
しかし『君の名は。』の原点ということでやはりこうした土台があって生まれたのだなあという感じだった。
個人的には好きじゃない！
