レオ

ラスト サムライのレオのレビュー・感想・評価

ラスト サムライ(2003年製作の映画)
3.7
KEN WATANABEがKEN WATANABEらしい役をやっている作品。

南北戦争にて活躍したオールグレン大尉が日本の政府に頼まれ渡米し軍を指揮するが敵の侍に捕虜にされるもそこで武士道を極めるお話。
侍を倒すつもりが侍になっちゃった!というミイラ取り展開です。
ハリウッド映画に出て来る日本は大体『なんちゃって日本』ですが、題材にしているだけあって『ちゃんと日本』でした。
風景や文化が細かく丁寧に描かれていることにとても感心したし嬉しかったのですが、他国の人が観てこの微細な表現が楽しめるのか心配にはなってしまう…。
逆に言えば楽しめるのは日本人の特権!

さすがの大作なので、小道具や鎧、エキストラなど豪華で見応えはありました。
ラストは最新武器群(かつ大人数)に対して侍の誇りの一騎打ち、というあからさまに見えている勝負ですがまぁ観てて滾りますよね。
時代劇の斬られ役でおなじみの福山清三さんも出ておりますが、すごくいい役柄と最期でした。

ストーリーがどうこうというより見ていく中で侍とは、武士道とは何か、説明ではなく感覚で捉えていく映画でした。
最後こそ泥臭い戦争ですが、そこに辿り着くまではお上品に作られた映画だと思います。

私はハリウッドスターの辿々しい日本語が大好きなので、この映画ではトム・クルーズの日本語を堪能させて頂きました。
例え吹き替えで鑑賞してても、日本語を察知したら音声を切り替えるなどリモコンを巧みに動かしたものです。
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