SANKOU

バットマン ビギンズのSANKOUのレビュー・感想・評価

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)
3.6
間接的にではあるが、恐怖を克服出来なかった為に両親を死に至らしめてしまったブルース。恐怖を乗り越え、復讐の為でなく、悪と同化することなく、彼は街に正義を取り戻すため恐怖の象徴としてバットマンとなる。自分にとっての恐怖の対象であったコウモリの姿を真似て、悪人にとっての恐怖の象徴となるように夜の街を飛行する姿はダークヒーローに相応しく不気味で格好いい。派手なアクションシーンが多いので見ごたえがあるのと、街全体を恐怖の幻覚で包み込もうとする敵の大胆な攻撃も迫力があって良い。ただ、あまりにも敵の世界を浄化するという目的が突飛過ぎるのと、ブルースにあまり感情移入出来ないのが残念だった。貧しいからこそ罪を犯してしまう犯罪者たちの心理にももう少し言及して欲しかった。「人はなぜ墜ちるのか、それは這い上がるためだ」という台詞が心に強く残った。
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